翻訳会社 株式会社アクチュアル 中国語翻訳サービスの中国語翻訳スタッフが書いたコラム(2)です。
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日本語・英語・中国語三ヶ国語は、異質な言語である。互いに表記法、発音や文法の体系などは全く異なる。
日本語は多音節の言語で膠着性言語と言われる。英語は、音声的な言語であるのに対し、日本語は、絵画的な言語である。
一方、中国語は基本的に単音節言語であり、英語のように複数の子音が連続することはない。
中国語には独特な抑揚をもたらす声調を“四声”として持っており、それによって意味の違いが生じる。
言語類型の点から見ると、英語は印欧語系で日本語・中国語と違ってアルファベットで表記する言語ある。日本語の漢字と中国語には、同一である単語が多いが、弁別するには容易ではない。
また、中国語の基本的語彙(代名詞、基本動詞、感嘆詞、助動詞・前置詞など)は、日本語との重複が少なくない。さらに近年、日本語は英語からの外来語が圧倒的に増えたため、中国語との語彙の重複は更に少なくなっている。
文法的構造と機能における膠着語である日本語は、形態素を順に付加していくことで文法関係が示される。
構造の面では<主語+目的語+動詞+助動詞>であることから、形容詞が名詞を修飾するという語順以外は、語順の配列がほとんど存在しない言語である。また、時制の区別が比較的に曖昧な言語と言えよう。
一方、英語は、意味の最小単位である語を一定の規則に従って組み合わせることにより構成される。
語は実質的な意味を示し、文法関係は語順によって示される。文法体型は<主語+動詞+目的語>である。時の区切りに関しては、現在・未来・過去・現在完了・過去完了・進行形というように明確に時制を区別している。
それに対して中国語の文法は簡潔である。名詞には単数・複数、男性名詞・女性名詞・中性名詞、主格・目的格・所有格といった変化はない。動詞も時制や人称によって変化することはない。
中国語には格助詞が全然なく、語順によって文法関係を表すので、語順を自由に変えることはできない。
その他、いくつかの非言語行動、すなわち、文化の相違、異なる国民性、道徳的な影響、政治的干渉などによって生ずる独特な経験方法、及び特有な概念を組み立てる方法から見ると、この三ヶ国語は、全く異なる言語モードと言われている。
しかし、この三ヶ国語における類似する意味の構造や共通する概念などが見られる。という事は、物事の考え方とその言語への表出の根底には人類共通の基盤があるからである。
中国語から英文への翻訳、日本語から中国語の翻訳などをしていると、その事が一層良く理解する事が出来る。
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